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『ラオス 豊かさと「貧しさ」のあいだ―現場で考えた国際協力とNGOの意義』が「ガバナンス」(10年7月号)で紹介されました!
------------以下、抜粋------------
本書は東南アジアの社会主義国ラオス農村部に、27歳から4年間NGO駐在員として農民とともに活動してきた女性の記録だ。一人の村人が雑談の席でつぶやいた「外から人が入ってくるようになって、自分たちは貧しいことを初めて知った」という言葉が忘れられなくなった著者は、「貧困とは何か」「何が開発なのか」を考え続ける。
草の根レベルと政策レベルの情報の橋渡し、政策が人びとにマイナスの影響を与えないかの監視、政策が正しく機能しているかの調査、政策を変えるための問題提起――の4点がNGOの重要な役割であり、使命だと綴る。ラオスはいま急速に開発が進む。悩みながらの活動記録は共感と示唆をもたらす。(『ガバナンス』10年7月号より)
『埼玉新聞』(10年6月21日)でブックフェア・トークイベントが取り上げられました。
引き続き、ブックフェアは8月中旬まで(予定)開催中です。お立ち寄り下さいませ。
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平和テーマにブックフェア ―さいたま市の書楽で―
〜出版16社が共同開催〜
平和の問題をテーマにした出版活動を行っている出版社でつくる「平和の棚の会」のブックフェアが、さいたま市中央区上落合の「BookDepot書楽」で開かれている。
厳しい出版不況の影響もあり、堅いテーマの書籍の売れ行きが芳しくない中で、平和の問題を出版社側から積極的に情報発信していこうと企画された。
同会は2008年に都内の出版社を中心に発足し現在16社が加盟している。同会は平和を単に戦争のない状態と捉えるだけでなく、命が脅かされず衣食住が阻害されず、人種や性別で差別されない社会と広く定義している。
このため、各出版社の書籍のテーマも太平洋戦争、米軍基地、憲法、核兵器など従来の平和問題だけでなく、DV、格差、さらには農などの環境問題まで多種多様にわたっている。
「現在の書店ではジャンルが固定され、平和のような幅広い問題は別々のジャンルに入れられお互い孤立してしまう。生き残りを図る出版社側からの情報発信です」と加盟出版社の凱風社の新田準さん(62)は話す。
ブックフェアは3階フロアで開かれ、360冊出展している。フロアには政治、経済、法律、哲学、歴史の人文関係から、ビジネス、資格、就職まで幅広いテーマの書籍が揃えられており、フェアが開かれているものの書籍同士の競争は激しい。
フェアだけでなく著者との交流も企画され12日に同店でトークイベントが開かれた。今回は、梨の木舎が刊行した「韓流がつたえる現代韓国」の著者で恵泉女学園大教員の李泳采(イ・ヨンチェ)さんを講師に招いた。李さんは、韓流ドラマや映画を切り口にして韓国の現代史について分かりやすく解説した。
さいたま市在住で梨の木舎の営業を担当している佐藤貞男さん(61)は「新刊をコンスタントに出すことが難しい少出版社としては、これまでの出した本をいかにPRしていくかが課題。出版社同士で力を合わせてPRしていきたい」と話している。
ブックフェアを担当する書楽の奥村友彦さん(26)は「通常は各棚に分けられてしまう平和関係の本を一つのくくりとして見ていただこうと企画しました。本を買っていただくためには、版元さんと協力してPRし出版社の名を知ってもらうようにしていきたい」と話していた。
埼京線北与野駅から徒歩1分。問い合わせは書楽(TEL:048-852-6581)。
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■ブックデポ書楽でのブックフェア詳細はコチラ■
http://commonsonline.jugem.jp/?eid=48
■ブックデポ書楽でのトークイベントの詳細はコチラ■
http://commonsonline.jugem.jp/?eid=56
好評開催中です!
毎年恒例「アジアの本の会」と紀伊國屋書店のコラボフェア、
今年は「アジアと生きる、アジアで生きる」 をメインテーマに開催します。
政治に、経済に、ますます国際社会の中で存在感を増すアジア諸国。
一方で紛争・内紛・格差問題など多くの問題をはらんでいることもまた事実です。
3,000冊超の品ぞろえを誇る今回のフェアは、アジアについて深く知るまたとない機会です。
アジアの混沌を、情熱を、圧倒的なパワーを、是非店頭で実感下さい!
会場:紀伊國屋書店 新宿南店3階 イベントスペース
開催期間:2010年6月10日(木)〜7月6日(火)
紀伊國屋書店新宿南店・フェア紹介ページ
http://www.kinokuniya.co.jp/bookfair/asia2010.htm
『地産地消と学校給食―有機農業と食育のまちづくり』から刊行が始まったばかりの【有機農業選書】が、下記の紙面で取り上げられました。
・『京都新聞』『日本海新聞』10年5月23日
・『信濃毎日新聞』10年5月25日
・『福井新聞』10年5月27日
以下、抜粋 -------------
「有機農業選書」刊行スタート コモンズ
環境問題の本で知られる東京の出版社コモンズが「有機農業選書」の刊行を始めた。21世紀の社会はあらためて農業と農村を基礎にする必要があると指摘、自然と共生する有機農業について、さまざまな側面から分かりやすく解説するという。
第1巻は安井孝著「地産地消と学校給食」(1890円)。愛媛県今治市職員の著者が、早くから有機農業に取り組み、全国最大級の農産物直売所を持ち、学校給食にも安全な地元産品の使用を徹底している同市の現状をルポする。
今後は国の有機農業政策、餌も自給する畜産などをテーマに、年2冊程度刊行していく予定だ。
以上 -------------
補足すると、
【有機農業選書】とは…
21世紀の農業の大きな柱となる有機農業を社会・経済・技術・地域づくりなどさまざまな視点で捉え、先進的な考え方と情報を伝える書き下ろしのシリーズ。
執筆者は研究者から農業者まで多様。
○四六判 ○200〜256ページ ○予価=1600〜1900円 ○年間2〜2冊刊行予定
このような予定です。今後とも、ご期待ください。
〔トークイベント報告〕
6/12に北与野のブックデポ書楽にて、講師にイ・ヨンチェ(李泳采)氏をお迎えした《平和の棚の会ブックフェア開催記念トークイベント》 『韓流(映画・ドラマ)がつたえる現代韓国』が無事、大盛況のうちに終了しました!!
当日の様子は写真も含め、「平和の棚ブログ」に掲載されています。どうぞご覧下さい。
http://heiwatana.exblog.jp/10814342/
引き続き、ブックフェアは8月中旬まで(予定)開催中です。お立ち寄り下さいませ。
ラオス 豊かさと「貧しさ」のあいだ
―現場で考えた国際協力とNGOの意義
新井綾香
四六判/184ページ
本体1700円+税
2010年6月
ISBN-10: 4861870720
ISBN-13: 978-4861870729
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貧困は外部からの開発によってもたらされている!
農民とともに活動し、悩み、問題を解決していった20代の女性の真摯な4年間
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<目次>(抜粋)
プロローグ 豊かなラオス 「貧しい」ラオス
第1章 NGOに就職する
職業として国際協力NGOを選ぶ/障害者問題をとおしてプロジェクトの意味を考える
/JVCへの転職…
第2章 農村のリスク分散型の暮らし
農業技術者でない私が農業/農村開発に携わる/生存はできるけれど、生活はできない地域
/自給できなくても米を食べられる/「足を知る」精神…
第3章 失敗から学ぶチームづくり
エリートが多いNGOスタッフ/契約書をめぐる論争/苗の配布から苗づくりへ…
第4章 米不足への対応
薬か米か/「本当に貧しい世帯」が見えていない/悪循環の連鎖/村人が行う伝統的な田植え
/幼苗1本植えとの出会い/刺激としての中間評価を工夫/翻弄される村人…
第5章 開発の意味と支援者の責任
開発とは何だろう/NGOスタッフや行政職員の大切な役割/依存度を高めない支援
/支援者側の責任の自覚…
第6章 マクロレベルの問題とアドボカシー
保護林を伐採!?/知らされていなかった村人/NGOとしては黙認できない
/意志決定者へのアクセスが重要/地方に拠点があるからできるアドボカシー…
第7章 開発が貧困をもたらす!?
幼苗1本植えのリーダー的存在の村/セーフティーネットの役割を果たさない乾季作
/水田も森も奪われる/急激な変化と外部からもたらされる貧困/開発は貧困を削減するか?…
第8章 選択の危うさ
プロジェクトの終了/支援団体のポリシーか村人の優先事項か/選択のパラドックス…
第9章 外部者としてのNGO
草の根レベルと政策レベルの双方に取り組む/現場を変えるための政策提言
エピローグ 長い駐在を終えて
<解説>現場で鍛え上げた活動社の哲学:谷山博史
村人に寄り添って解決策を見いだす/現場で考えた豊かさと「貧しさ」
おわりに
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<著者プロフィール>
新井 綾香(あらい あやか)
1977年 埼玉県川越市生まれ。
2001年 立教大学経済学部卒業。
2005〜09年 日本国際ボランティアセンター(JVC)ラオス駐在員として、で農業・農村開発に従事。
共著『社会に尽くしますか、会社に尽くしますか凡人社、2005年』。
現在、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン職員(ベトナム、ミャンマー担当)。
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お買い求めはこちらのコモンズホームページからどうぞ。
http://www.commonsonline.co.jp/
「アジアの本の会」のブックフェアは、下記の全国書店においても、様々なテーマでアジアの本を集積したフェアを好評開催中です。
※日程に変更がある場合もあるので、書店HP等でご確認ください。
<現在開催中の書店>
○啓文堂書店神田駅前店1F 4月28日〜6月下旬
○紀伊國屋書店横浜店特設 5月8日〜6月14日
○くまざわ書店ランドマーク店 5月14日〜6月30日
○くまざわ書店錦糸町店特設 5月17日〜6月末
○ジュンク堂書店福岡店1F特設 6月1日〜6月30日
<今後開催予定がある書店>
○オリオン書房ノルテ店 6月26日〜7月末
○ジュンク堂書店藤沢店 7月1日〜7月末
○リブロ吉祥寺店○芳林堂高田馬場店…秋以降。
今後も予定が更新され次第、アップいたします!
『地産地消と学校給食―有機農業と食育のまちづくり』が「日本労協新聞」(10年6月5日)で大きく紹介されました。とてもわかりやすく、また楽しい書評となっています。
最後に「現場で働く面白みが伝わってきて、わくわくしながら読める。農業、食育、まちづくりに携わる人に是非読んでほしい。」とありますが、加えて、お子さんをお持ちのご両親、社会的起業を考えている若い方にも、安井さんの熱い熱意をゼヒ感じてほしいと思います。
------------以下、抜粋------------
食べ物が安全なのは「社会正義」
地産地消の学校給食から始まり、有機農業や食育を柱としたまちづくりで、全国の注目を集める愛媛県今治市の約30年に渡る政策の全容を紹介している。
「第7章 有機農業が生み出すビジネスや福祉」に、安井さんと恩師とのやり取りがある。
定年を迎え、神戸大での最終講義を終えた恩師の保田茂先生に、「有機農業が異端視されていた時代に、なぜ有機農業を研究のテーマとし、運動を進めてこられたのですか」と問う。先生は、「安井よ、食べ物が安全でなければならないのは社会正義なんだ。その安全な食べ物を生産するのが有機農業だからだよ」と答える。
「今治はこれからも社会正義を広めていく。」決意の言葉で本章は締められている。
学校給食に地元産の米を使う試みから始まった、地産地消の取り組み。市の職員だから、行政の限界もわかるが、制度も知っている。関係各所に丁寧に話し、補助金などを使いながら、出来るだけ、みんなが損をしないように、地産地消の学校給食を進めていく。
米から始まり、食材を今治市、近隣市、県内と身近なところで調達することで、給食にかかるお金を地域で循環させる。地元で栽培できて、パンなどに使える小麦を開発し、それを農家の人たちと一緒に栽培し広げる。すると、農家の人たちも、学校給食だけではなく、普段売れるものをつくろうと意欲的になる。
理念だけどはだめだと、直売所などをつくりビジネスとして有機農業、地産地消を成り立たせるようにすると、農家の子どもたちが後を継ぐ、外から農業がしたいと移住してくる。農業も元気になる。幼児から野菜を育てる楽しさを教えると、子どもたちは自然に農業に関心を持つ。
子ども、親、高齢者、農家、外部の人、いろんな人をつなぐ取り組みが広がり、関わる人が元気になっていく。
農業はコミュニケーション能力だという。
安井さんは、運動を展開するのに楽しさが必要だという。困難や大きな壁にぶつかっても、楽しくしていこうと心がけている。壁を乗り越えると楽しさが増すとも。楽しくするのは難しくない。信頼できる仲間と、将来の夢と、すこし(?)のお酒があればいい。
現場で働く面白みが伝わってきて、わくわくしながら読める。農業、食育、まちづくりに携わる人に是非読んでほしい(『日本労協新聞』10年6月5日より)。